バンガロール出張体験記1:デシャラの日に文化と宗教に触れる


5日間のバンガロールへの出張は、単にビジネスの成功だけでなく、インド文化や宗教を深く学ぶ機会にもなりました。 

出張目的は、特定技能制度を活用したインド人材の日本就労を推進するものでした。
さらに、現在推進している「自動車整備」カテゴリーにおいて、今まさに日本語を学んでいる約15名の方々と面談をすることができました。 

彼らは、インドの自動車整備工場で働きつつ、同時に日本語を学ぶという2つの目的を達成している、とても勤勉なメンバーです。 

今後インタビューを行い、数か月後には日本で働けるようになります。彼らの日本での生活をサポートしますが、インドと日本の橋渡しができて嬉しく思っています。

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特に今回の滞在は、ヒンドゥー教の重要な祭日「デシャラ」の日に重なったこともあり、街全体が祝いのムードに包まれていました。 

また、インド側メンバーの一家が、バンガロールで著名な宗教施設「ISCON寺院」のメンバー(日本的には檀家さん)だったので、ISCON僧侶に特別に案内してもらい参拝することができました。そのおかげで創始者や考え方についても知ることができました。 

それでは、バンガロールとISCON寺院について説明します。 

バンガロールとISCON寺院

IT都市バンガロールとその文化的な奥行き

バンガロールはインド南部のカルナータカ州に位置し、インドのITハブとして「インドのシリコンバレー」とも称されています。多くのグローバル企業やスタートアップ企業が拠点を置き、技術の先端を行く都市として世界に知られています。一方で、バンガロールには古い寺院や歴史的な建物も多く、IT産業の発展と伝統的な文化が共存する、非常にユニークな都市です。 

*ZENRO(特定技能制度を活用してインド人材の日本就業を推進)のインド側のパートナー:ZENROインド が設立されました。 

インド側メンバーの親戚が始めたスタートアップ会社の一部を使っています。 

ですから、そのフロアーは活気に溢れ、日々進化している姿を実感できました! 
(Zenro日本とインドのHPができたので、貼り付けます) 
ZENRO インド https://zenro.co.in/ 
ZENRO 日本 https://zenro.co.jp/ 

デシャラ:勝利を祝うヒンドゥー教の祭り 

滞在中の出張の成果はもちろん、運よく「デシャラ」の日にも遭遇できたことが印象的でした。 

デシャラは、ヒンドゥー教におけるラーヴァナに対するラーマの勝利を記念する重要な祭日で、善が悪に打ち勝つ象徴的な日です。 

バンガロールでは、デシャラの祝いに合わせて、街全体がカラフルな装飾や照明で彩られ、人々が寺院を訪れ、祈りや祝祭の儀式を行っていました。この雰囲気の中、私もインドの伝統的な祭りに少しだけ触れることができ、街の一体感を感じる貴重な体験となりました。 

 

この写真は事務所の入り口に描かれたものです。 

自宅や事務所前にデシャラをお祝いする、米粉で描くコーラム・ランゴリという伝統的なアートです。
特に南インドで見られる「コーラム(Kolam)」は、美しい幾何学模様や花模様が地面に描かれます。
ランゴリも類似のスタイルで行われますが、色付きの粉も使用するのが特徴です。  朝の時間に家の入り口に描かれ、幸福や繁栄を呼び込むと信じられています。祭りの期間や特別な日には、さらに華やかに描かれます。

ISCON寺院での瞑想と精神的な体験

バンガロール滞在中、ぜひ訪れたいと思っていたのが「ISCON(国際クリシュナ意識協会)寺院」です。 

この寺院は、ヒンドゥー教の神クリシュナを崇拝し、クリシュナ意識運動(クリシュナコンシャスネス)を推進する宗教団体です。 

寺院内ではクリシュナへの祈りやキールタン(聖歌の詠唱)が行われ、信者や観光客が心の平安を求めて集まります。 

ISCON寺院は信仰を超え、誰でも瞑想や祈りを通じて精神的な体験ができる場所として開かれております。私も静かに瞑想を行い、心が洗われるような穏やかなひとときを過ごしました。

ISCON寺院の創始者とその教え

ISCON寺院の創始者は、A.C. バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダ(A.C. Bhaktivedanta Swami Prabhupada)で、1966年にアメリカでこの運動を始めました。 

彼はクリシュナ信仰を世界に広め、インドの聖典『バガヴァッド・ギーター』と『シュリーマッド・バーガヴァタム』に基づいた教えを広めました。  プラブパーダの教えは、クリシュナへの個人的な献身を通じて、心の浄化と精神的な成長を目指すものです。ISCONの理念は、「クリシュナ意識」に目覚めることで、人間関係や日常生活においても平和や調和が生まれると信じられています。

クリシュナ意識とISCON寺院の教義

ISCON寺院は、クリシュナを「最高神」として信仰し、献身の心を持って日常生活を送ることを重視しています。 

特に「サーンキールタン」と呼ばれる集団での詠唱や、日常的な瞑想、菜食主義の奨励が特徴です。
寺院では菜食主義の食事も提供されており、私も実際に味わう機会がありました。シンプルでありながら深い味わいのある食事を通じて、物質的な欲望を超えた純粋な生活が意識されていることが感じられました。

仕事と文化理解を深めた出張の意義 

今回の出張は、ビジネスの成功だけでなく、インド文化や宗教についての理解を深める機会となり、とても有意義なものとなりました。 

バンガロールの街を歩き、現代と伝統が交錯する都市の姿を目の当たりにし、宗教や文化に対する人々の姿勢や生き方に多くの学びを得ることができました。 

また、ISCON寺院での体験を通じて、自分自身の内面にも向き合う機会となり、帰国後もこの経験を日常に活かしたいと感じています。 

その一つとして、超入門『バガヴァッド・ギーター』を読み始めました。

インド文化や宗教に興味がある方には、バンガロールはまさに理想的な場所です。
伝統的な宗教施設や、現代的な都市の利便性が共存しており、訪れる人々に多くの発見をもたらしてくれるでしょう。

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