小山でわかった“インド料理店”の二つの顔――カレーはランチのみ! 夜はハラル・レストラン
はじめに(出張と役割)
今回、インドから部長と部長代理の2名が10日間の出張で来日。
私は日本顧客のサポート役として、栃木県小山市での営業に同行しました。
昼食をとる時間が取れず、午後の商談を終えたのは15時半ごろ。「遅いランチを軽く」という流れで、インド料理店を探すことに。
同行の2名はベジタリアンで、普段からインド料理を希望します。日本側の段取りとしても、ベジ対応が明確な“インド系”は安心材料になりやすいのが実情です。
小山での出来事:ランチのみカレー?
ようやく見つけたのは「インドカレー」と掲げるお店。
しかし入店すると「インド料理はランチだけ」との説明。
理由を尋ねると、店主は「私はパキスタン人ですから」と明快な一言。
結果、この時間帯はカレーがなく、ベジタリアン・ピザとフレンチフライを選ぶことになりました。
さらにドリンクも、いわゆるチャイ(マサラティー)はなく、マンゴーやコーラなど一般的なソフトドリンクのみ。 テーブルのメニューには「Fastfood Halal Restaurant」とあり、宗教的配慮のもとで運営されるファストフード店であることが分かりました。

なぜ起きるのか:南アジアの多様性と店の運営
日本では「インド料理」という看板の裏に、インドだけでなく、パキスタン、ネパール、バングラデシュなど南アジア出身の料理人・経営者が集まっています。彼らの扱うスパイスや調理法には共通項が多い一方、国・地域・宗教によって“得意な料理”や“出したい素顔”は異なります。
また、時間帯でメニューを切り替えるのは飲食オペレーション上も合理的です。昼は回転重視で「分かりやすい定番カレー」を、夜は店主のルーツを反映した料理を提供する――そんな二つの顔を持つ店は珍しくありません。
小山での体験は、その日本的ローカライズと南アジアの多様性が交差する“現場の縮図”でした。
日本でベジタリアン向けレストランを探す難しさ
以前は長野県駒ケ根のマクドナルドにて、ハンバーガーから肉(パティ)を除く「ベジタリアン・マック」の紹介をしましたが、今回はそれを上回る内容でした。
まとめ:看板の向こう側を見る
看板に「インドカレー」とかかれていれば、カレーを食べられると思う私は「インドカレー探求まだまだ未熟」であると感じました。
また店主はインド人に向かって、「私はパキスタン人ですから」(インド人ではない)といったことをきっぱりと教えてくれました。
看板はインドでも、昼だけ。夜はハラル(イスラム教向け)を提供しています。
あと9日間の珍道中がありますが、明日はどんな面白ネタを提供してもらえるのか!?