インド人の友人とISKCON寺院へ
週末、業務で来日中のインド人の友人が「ISKCON寺院に行きたい」と言うので、一緒に訪れることにしました。
彼はヒンドゥー教の神様を深く信仰しており、特にクリシュナ神への信仰心が強いとのこと。
ISKCON(International Society for Krishna Consciousness:国際クリシュナ意識協会)は、その名の通り、クリシュナ神を中心とした信仰を広める国際的な団体です。
ISKCONとは?
ISKCONは1966年にアメリカ・ニューヨークでA.C. バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダによって設立されました。
ヒンドゥー教のヴェーダ経典を基にした**バクティ・ヨーガ(献身的な信仰)**を広めることを目的とし、現在では世界中に600以上の寺院を持つグローバルな宗教団体となっています。
ISKCONの信者たちはクリシュナ神への献身を生活の中心に据え、毎日のお祈りや詠唱(キールタン)、ベジタリアンの食事、慈善活動などを行っています。
日本のISKCON寺院へ
友人の希望に応じて、江戸川区船堀にあるISKCON寺院を訪れました。
ISKCON Tokyo | Japan | ISKCON Centers
寺院と言うと、伝統的な建築や広い敷地を想像していましたが、住所を頼りに行ってみると、ビルの一角にあるこぢんまりとした空間でした。
一瞬、本当に寺院なのか疑問に思いましたが、ビルの入り口ドアを開けると、中には数人の信者が座っており、すでに礼拝の準備をしていました。
10分ほど待っていると、礼拝(アラティ)が始まりました。
参加者たちは**「ハレ・クリシュナ・マントラ」**を30分間ひたすら唱え続けます。
「ハレ・クリシュナ、ハレ・クリシュナ、クリシュナ・クリシュナ、ハレ・ハレ」 「ハレ・ラーマ、ハレ・ラーマ、ラーマ・ラーマ、ハレ・ハレ」
このマントラはISKCONの信仰において非常に重要なもので、クリシュナ神への献身を深めるために唱えられます。始めは戸惑いましたが、周りの人々の熱心な姿勢とリズムに合わせているうちに、次第に心が落ち着き、瞑想的な気持ちになりました。

ISKCONの活動と社会貢献
ISKCONは、単なる宗教団体ではなく、世界各地で社会貢献活動を行っています。
特に注目すべきなのは、**「フード・フォー・ライフ(Food for Life)」**という無料の食事提供プログラムです。
貧困層や災害被災者に対し、菜食の食事を提供するこの活動は、世界中で何百万もの人々を支えています。
また、ISKCONはヨーガや瞑想、インド哲学の普及にも力を入れており、日本でも多くのワークショップや講演会が開催されています。
日本に住むインド人にとっては、ISKCONの寺院は精神的な拠り所であり、文化的な交流の場ともなっています。
礼拝後のインド料理と散策
礼拝の後は、寺院のすぐ近くにあるインド料理店で昼食をとりました。
友人は「日本で本格的なインド料理が食べられるのは嬉しい」と言いながら、ターリー(カレーのセット料理)を堪能していました。
食事の後は、浅草や秋葉原を散策。
浅草では雷門を訪れて日本の伝統文化に触れ、秋葉原では家電やアニメ文化に興味を持っていた友人と(私も人生初)メイドカフェに行き、楽しんでいました。
インドと日本、文化の違いを感じながらも、共通点や新しい発見があり、とても有意義な一日となりました。
まとめ
今回のISKCON寺院訪問を通じて、インドの宗教文化が日本でも根付いていることを実感しました。
ISKCONは単なる信仰の場ではなく、コミュニティの拠点としても機能しており、日本に住むインド人にとって大切な存在となっています。
また、礼拝に参加してみて、信仰が人々の心を支える力を持っていることを改めて感じました。日本では宗教は個人の内面にとどまることが多いですが、ISKCONのように日常の中で積極的に信仰を実践する姿は、新鮮で学びの多い体験でした。
インドの友人と一緒にISKCON寺院を訪れることで、異文化交流の楽しさを再認識した一日でした。