1on1 ミーティングが苦痛な人のための対処方法とは?
こんにちは! 部下とのお悩み解決専門家、谷口彰です。
先日、4月にある企業で課長昇格となった方から連絡がありました。
管理職になったら早速、1on 1を部員全員とすることになったそうです。
今年からの新しい人事施策で全部門での導入がきまったそうです。
1on 1をしているリーダー・経営者の方から、こういう悩みをお聞きします。
・1on 1の話題が見つからない。
・1on 1の時間がすぐ終わり、予定していた30分が大幅に残る。
・そもそも部下が、1on 1の時間に意義を感じてもらえてない、と強く感じる。
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1on 1が盛り上がらずに、苦痛です。辛い・・
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今回は、1on 1が苦手な方ために、1on 1を成功に導く対処法をお伝えします。
目次
1on1の目的を明確にする
1 on 1とは上司(マネージャー)が部下の育成を目的として行う個人面談です。
多くの企業・組織ではこの1on 1を取り入れようとしています。
・場所と時間を設定して
・時間は30分程度
・一度に長時間ではく、短時間で複数回が望ましい
・最低で1/月、でも1/週が望ましい・・・
などなど、ハウツー的な指示はありますが、そもそも何を目的としているのでしょうか?
今までの部下面談は、評価面談が主流でした。半期の賞与、年間の昇給の評価について上司が部下に説明する、というものでした。
しかし、ヤフーなどの有名企業が1 on 1に取り組み、成果を上げているので注目されているのです。
1 on 1目的として
・部下の成長促進
・部下育成のための時間
とされています。
ですから、今までの評定面談と1 on 1とは全く違う目的であることを理解することが大切です。
1on 1が、なぜ盛り上がらないのか?
では、実際に1 on 1を実施している管理職の声を聴くと
・1on 1のために用意されて30分が盛り上がらない、何の話をすればよいのか・・
・部下からは話さないので、私(上司)が話すが、返答は、はい、いいえ程度で終わる。
・双方が有効な時間とは思えずに、次第に1 on 1の開催間隔が伸びている。
などでした。
なぜ盛り上がらないのか? の一番の理由は、今の上司(管理職)が過去に1 on 1を受けた経験がなく、
・1 on 1は自分にとっても、とても有効な時間である。
・1 on 1の進め方が、○○さんはとても上手だった。参考になる。
などの成功体験がないからです。実際はどう運営すればよいのか? に知識と自信が持てていないのが一番の原因です。
1on 1に変わる新しい方法とは
では、上司に1 on 1を実施するためのトレーニングをしましょう! と勧めたいところですが、管理職全員がトレーニングを受けて、どの程度(何%の)管理職は素晴らしい1 on 1のファシリテーターになれるでしょうか?
コーチング、ファシリテーターには、その人も持っている「キャラ」が大きく影響します。どんなに素晴らしいトレーニングを実施しても、その人自身がそこまで変わるか?は保証ができないのが実態です。
グループコーチングの特徴
1on 1の代替えとして、GR(グループ)コーチングが注目されています。
GR(グループ)コーチングのやり方は、
・毎週実施する。
・チーム3~4人と管理職(ファシリテーターとして)でメンバーを組む。
・一人持ち時間15分
・前半10分は、ある個人が今の仕事・懸案・うまくいった・うまくいかなかった・これから1週間は何をするか? どんなサポートが必要か? を語る。
・後半5分は、他の3人が、その方の1週間の実施内容にコメント、今後の1週間の活動予定にアドバイスを行う。
・参加者はお互いにサポートしあうこと。決して批判はせず、「一緒に」「こうやったらいいのでは」などの具体的なアドバイスをつけて返す。
という内容です。
管理職はファシリテーターとして、その時間管理、その場が批判的な場(安心・安全な場作り)にならないように注意しながら、サポートが必要な場合は、的確・具体的に行うなどです。
仲間がいる、相談できる
GR(グループ)コーチングの最大の特徴は、管理職以外に「相談できる仲間がいる」という事です。
上司と二人きりではちょっとした愚痴などの相談などはし難いですが、同じ部下同士だと、愚痴・雑談・相談などいろいろは話ができるので、チームとしての会話量が増加します。
管理職も部署での出来事をすべてを知っているわけではなく、部下の方が情報量は多いことがあります。そのため、グループとして情報の共有化することは、とても有益は時間となります。
毎週の進捗 なにかをしなければならない
GR(グループ)コーチングは毎週実施し、過去1週間の出来事、今後1週間の活動計画を発表する時間を作ります。
ですから、今週はメールの返事をしていたら1週間が終わっていました。来週は会議が多いので会議に参加して終わると思います、では済まされません。
「これをやりました」とスモールステップでもよいので、実績を報告します。よって、必然的にどんなにメールが忙しくても、会議が多くても、皆が何らかの実績報告を行う必要性が出てきます。
これはとてもよいプレッシャーです。年間50週ほどあるので、スモールステップが50個集まると、かなり大きなビックステップに変わっています。
そんな日々の小さな積み重ねが、その人を大きく成長させるキッカケになります。
グループコーチングのメリット
1on 1の目的は何か? をもう一度振り返ると
・部下の成長促進
・部下育成のための時間
です。例え手段を「1on 1」から「GR(グループ)コーチング」に代えたとしても、本来の目的は達成されます。手段の変更は、とくに問題ないのです。
さらに管理職の負荷も減ります。
・1on 1の運営よりもGRコーチングの運営の方が他のメンバーがいるので、気持ちが楽です。
・GRコーチングは部下を4人一緒に対応するので時間短縮となります。
例として12人の部下がいる場合、
1on 1は 12人に30分の時間をかけると、6時間
GRコーチングのは4人で3チームに1時間の時間をかけると、3時間
つまり、GRコーチングは管理職の精神的負担と時間的拘束を減らして、同様の効果がえられる、という事になります。
グループコーチングのデメリット
グループコーチングは定期的にチームメンバーを入れ替える
GR(グループ)コーチングのメリットを説明しましたが、いくつかのデメリットもあります。
・4人グループの関心事項が異なるので、サポート体制が組みにくい
部下もそれぞれ「関心事項」を持っているので、関心をキーワードとしたチームを作ると相互サポートが活性化されます。
例えば、
・業務改善をしたい
・より専門性を高めたい(ステップアップをしたい)
・部内のコミュニケーションを高めて、活発な対話を継続したい
など様々な意見があると思いますので、それぞれの関心に合わせてチーム編成をすることをお勧めします。
・どんなに素晴らしいチームでも、同じメンバーで継続するとマンネリする恐れがある
そういう視点からも定期的(3~6か月)にメンバー交代は必要です。
最後に
部下の育成は管理職の大きな仕事です。
とは言いつつ、今の組織はプレーイングマネジャー方式で、管理職も成果を上げることを求められています。
また、今の部下はSNSを駆使して、様々な情報を持っています。
”管理職がすべてを仕切るという時代”は終わりを告げてます。多くのスタッフの意見を取り入れつつ、管理職が判断するという業務の流れに変えていかないと、古い考え、古い組織運営のままでは優秀は社員はやめてします可能性が大きいです。
1on 1もよい手法ですが、より簡単・時短につながるGR(グループ)コーチングの導入を是非ご検討ください。