部下に任せているからね という無責任・放任主義をしていませんか?
2019年5月16日 Vol.010「任せているからね』との思考の癖をもっていませんか?
こんにちは、谷口彰です。
今日は「部下に任せているから!」という内容です。
組織では人財育成が大切です。いろいろな仕掛け・仕組みで人財育成をしていますが、やはり一番多いのが、OJT(On the Job Training:実際の職務現場において、業務を通して行う教育訓練のこと)だと思います。
OJTとはいえ、現場で実際の業務に携わるので、成功もあれば、失敗、とりあえずOKなどいろいろは結果となります。
私はこのOJTという制度はとても危ないと思っています。その理由は、そのOJTをどうやるかについては、すべてそこの担当者(または管理者)にゆだねられているからです。
私の若かりし頃、30数年まえの20歳代前半です。そのころはまだOJTという言葉があったのか? 分りませんが、現場で実習のような業務のような・・中途半端は立場で仕事を開始しました。
もちろん良くわからないことばかりで、周りの先輩などに質問したら、フォローしてもらったりしましたが、ある時小さなミスをしてしまいました。先輩が対応してくれて実際のお客様へのご迷惑、損賠にはなりませんでしたが。
その経過と結果報告をした際の上司の一言
「谷口には大きな期待をして任せていたが、このミスをしたことには少しがっかりだな。もっと気持ちを引き締めて業務遂行するように!」
と言われました。ミスはしましたが・・あなたからは何も指示を受けていませんし、サポートももらっていません。いつも気にかけてくれるのは、AさんとB先輩だけです! なんて言えずに、悔しい思いをしました、という思い出話があります。
部下に任せる って何をすれば任せた状態になるのでしょうか?
私の考えとしては、OJTには二つの目的があります。
①本人に目的を明確に伝え、何と何が出来たら、今回のOJTは完了というアウトプットを明確にする
②上司は日々対応できないので、サポート役として先輩を指名する。業務を教える・サポートするという行為は、それも別の意味のOJTとなるので、ここでも先輩に教える・サポートすることのアウトプットを明確に指示する
③定期的に、先輩を踏まえた進捗状況確認会を開き、予定通りの場合は、(ちょっと)揉める、遅れがある場合は、きちんとフィードバックをする。
*このフィードバックで重要なことは
- 価とアドバイスの両面でフィードバックを行う
- フィードバックでは具体的にどの点が良くて、どの点が課題なのかを明確にする
- かつ仕事の重要性(なぜこの仕事を担当してもらっているのか)
- きちんと面談形式(略式でいいです)をとることで、対話をした、という実感を双方が持てる
よく聞く言葉。これはあなたに任せたので、責任感をもってしっかりと仕事をしてください。
これは、この仕事をお前に丸投げするので、きちんとやれよ。失敗したら承知しないからな! という脅しと同じです。
小さなこともが自転車に乗る練習をするときに、 自転車に一人で乗れるようになるんだぞ。お前ならできる。期待しているから・・と幼稚園児に行っているようなものです。
きちんと子供に自転車の乗り方を教えるように、部下にもきちんと仕事の仕方を教えてあげましょう。 これがリーダー、経営者のあるべき姿です。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。