ヘルート・ホフステッド指標から学ぶ5つのポイント

2019年6月4日 Vol.023

「日本と海外の『多文化世界』を学ぶ」についてです。

こんにちは、谷口彰です。

海外で働いていると、ヘルート・ホフステッド指標をよく目にします。これはオランダの「ヘルート・ホフステッド」という社会学者が開発した指標です。。

これは、この国の文化と国民性を数値で表すことができるデーターです。これから、その国で働く際、どのようなことに気を付けるべきか? を学ぶことが出来ます。

今インドで働いていますが、私がホフステッド指標から学んだことをご紹介します。

ホフステッド指標の概略説明


(この指標は6つの視点から構成されていますが、個人的には最初の3つを活用しています)

  • 上下関係(権力格差)の強さ
  • 個人主義傾向の強さ
  • 不確実性回避の強さ
  • 男らしさを求める強さ
  • 長期的主義的傾向の強さ
  • 快楽的か禁欲的か

上下関係(権力格差)の強さ(今回の調査は65か国を対象としています)

  これは、権力が良い、悪いという意味ではなく、社会的に事実として存在する、という意味です。


権力格差が小さい国では、「権力は正しい判断、善悪の判断により下されるべき、との考えが強く、権力によって裕福になることは許せれない」との意識が強い

1位はマレーシア(これは個人的は驚き!) 10位:インド、 33位:日本、38位:アメリカ となっています。


よって、インドでは権力はまあまあ認められ、そこから発生する権力を使って裕福になることは多少あり、とのことがわかります。

個人主義の強さ

   
これはもちろんアメリカが一位です。21位:インド、22位:日本 となっています。


つまり部下・同僚とのコミュニケーションにおいて、「飲み会」を使っても問題なし、との背景となります。実際、様々は理由をつけて、飲み会が開催されます(インド人主催が多い)

不確実性回避の強さ

   
これは、日本が10位です。これは日本人が不確実性の回避傾向が強いこと示していますが、反対に、インドは56位と下位です。


ですから、日本人はインドにて不確実性の回避のための行動を起ことが、インド企業から求められています。


ここからはホフステッド指標から私が学んだことですが、

日本の文化を知り、インド(現地)の文化(宗教)を知る

  

ホフステッド指標は理解しても、その背景・なぜこの数値なのか? 国民性はどこから来ているのか? などを歴史、宗教、冠婚葬祭、食べ物などから個人的体験をかき集め、それをインド文化理解に結び付けるkとが大事です。

  

今後のインド人社会・スタッフとの付き合い方法の指針となります。

日本人の位置付けを明確にする

  

では、インドで働く日本人駐在員は、どんな役割をすればよいのでしょうか?   


私の個人的意見ですが、

  • 私は○○の人です(性格、マネージメント方針)などを明確化する。インド人にとって日本人はまだまだ未知との遭遇に近いので、こちらから理解を求める
  • マネージメント方針を文章化して、それを組織の考え方レベルまで昇華させる。

    国、歴史、文化が違えば、仕事のやり方も違います。それが日本人がイライラいする一つの原因となります。 それを回避するために、文章化と周知徹底が必要です。
  • なぜ自分がここ(インド)に居る理由を明確化する。 

    ほとんどの場合、駐在員=辞書(質問箱のようなもの)。日本・グローバルで経験したことをインドに適用するようにして、インド会社を進化させるべく、自分の得意分野をはじめとして、インドに技術移管されることが求められます。



・・といろいろとインドを例にして、ホフステッド指標を説明しましたが、実はこれと同じことを日本でも行わないといけないと思いっています。



今は年齢が5歳違うと、考え方に違和感を持つ、という時代で、40~50歳代のマネージメントが20から30歳代の部下をマネージします。



ここで大きな問題は、同じ日本人で同じ会社で働いているから、皆私(マネージメント)と同じ価値観と考え方をしているから・・・私は今のマネージメントを継続すればよいのだ! と思っているリーダー・経営者の方はいませんか? とても危険な思想です。

今部下が全員インド人になった、と思えば、価値観の違いを受け入れて、それにこちらがどう対処しようか? と考えるきっかけとなるでしょう。 での同じ顔した日本人だとなかなか切り替えが大変ですね。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

 


良い一日をお過ごしください。

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