社内で溶け込めない・馴染めないと悩む人への対処法
2019年12月9日 VOL.83
多様化人財対応の専門家 谷口彰です。
転職して新しい職場に来たKさんからのご相談です。(Kさんにはご了解を得てブログで紹介しています)
担当業務はチャレンジングで嬉しいが、部署のメンバーに溶け込めない、馴染めない、そしてちょっと疎外感を感じていて、今後に不安がある、とのご相談がありました。
職場では新人なので、時間が解決する場合が多いですが、中にはずっと溶け込めずに疎外感を感じて、孤立しているのでは? と不安になる場合がありますね。
私は、Kさん自体は、本当はどうしたいのでしょうか? が一番のポイントだと考えました。
目次
何となく周囲に、溶け込めない、馴染めない、疎外感を感じる
私はKさんに質問をしました。
自分から周囲に溶け込もう・馴染もうとしていますか?
これは私の例ですが、子供のころから引っ込み系で、なかなかクラスの仲間と溶け込めませんでした。
その時に思ったことは、一人でも構わない・・という変な考えでした。
子供的には、誰も仲良くしてくれないなら、さみしいけど一人で居よう・・と思っていました。
自分から友達になろう~と声をかける勇気がなかったです。知らない子に話かけることは恥ずかしくて・・
ただ、その後、クラスの男子から、一緒に遊ぼうぜ! と声をかけてもらい、本当に嬉しかったことを今でも覚えています。
なので、その後は、クラスで独りぼっちの子がいると、私から「遊ぼうぜ」と声をかけるようにしました。
何人かはその後友達として継続して遊びましたが、何人かは、遊んでいても面白そうではなく、次第に誘わなくなり、結果としてずっと独りぼっちでした。
つまり、周囲の受け入れ態勢(一緒に遊ぼうぜ、と声をかける人がいるか?)もありますが、本当に集団に溶け込もう、馴染んでいこう、という気持ちがない限り、溶け込むきっかけがあっても、実際に溶け込むことは難しくなります。
自分の意見を言って、周囲に自分を理解して溶け込む努力をしていますか?
単なる仲良しとして一緒にランチを食べるだけ、の関係性であればよいですが、会社内であれば、当然仕事が絡んでくるので、今後の協力をおねがいするかもしれません。
その際、Kさんはどんな人?が分からなければ、周囲は対応に躊躇しがちです。
ですから、素直に、「私はこう思いますが、皆さんはどう思いますか?」 と気合を入れずに自然体で自分の意見を言って、周囲に理解を求め、また周囲が全く違う意見であれば、それを理解する努力は必要です。
そのような意見交換で、自分を知ってもらい、相手を知るきかっけとなり、お互いの距離感が縮まり周囲に「溶け込んだ・馴染みつつある」という感情が生まれ、独りぼっちから仲間への一員としての安心が生まれてきます。
解らないことは周囲の人に教えてもらって馴染む努力をしていますか?
知らないことがあったら、自分でゼロから学ぶよりも、熟知している人(経験者)から聞いた方が早いし、聞かれた人は喜んで説明してくれる、というのはいつでも・どこでもある一般論です。
特に転職・転入で来られた、その部門での新人は、最初の3~6カ月程度は、周囲に質問することは全く問題なく、またそれがきっかけで新しい人間関係ができることが多いです。
私はサラリーマン36年間やっていますが、未だに分からないことは日々あります。でも10分ほど考えてから、答えが出なければ、答えをもっていそうは人に頭を下げて教えてもらいます。
それで、短時間で正解を入手できる、と同時に、聞いた人が本当にビジネスの本質を理解しているか? も判断・評価できる、というメリットもあります。
よく、あの人は忙しいのに、ちょっとしたことを聞くことを躊躇する・・という方が居ますが、それは全く逆で、質問に答える5分の時間がない人など、目の前でパニックになっている人以外、誰も居ません。
ですからわからなければ、「ちょっとお時間よろしいですか? 質問があるのですが・・」とお願いすれば、特に昭和のオジサンは、教え好き!
教えたくてうずうずしているので、忙しいなどの理由で断る人はほぼいませんよ!
教えているときは気分がよい。 相手が分かってくれると快感を感じる
同時に、お互いの距離感が縮まる(気が)する というメリットがるので、ぜひ聞き上手になってください。
最近はラグビーワールドカップがありました。ラグビーはルールが少々複雑なので、最初は解説があるとさらに試合がおもしろくなります。
私は高校生の時代に3年間ラグビー部でしのたで、ルール解説や、なぜ選手がこのプレイ―をしたのか? などの解説を行い、喜んでもらいました。
と言うか・・ラグビーのことを聞かれて(自称ラグビー解説員として)本当に嬉しかったです。
でもどうしても皆と馴染めない、という人が居るのであれば・・
自分としては努力しても、組織に馴染めなければ、無理に馴染もうとしてストレスを感じる必要はなく、最低限の関わりでどとめておく、のも一つの(最終的な)結論です。
ただ、会社に馴染めず・・それだけでは会社での日々はつまらないので、出来れば社内の別の部署の方や、社外で趣味のサークル活動とか・・必ず自分に合う集団は存在します。
その集団で、自分の存在位置を確かめ、自分自身が楽しめていることを確認できれば、人生は必ず楽しいものとなります。
全ての人が社交性があるわけではないのですが、だからと言ってどのグループにも属さないのは「寂しい・ちょっと話す人が居ない」と内向きとなるので、必ずどこかの組織・グループに属して外向きになることが大切です。
今の部署のメンバーに溶け込めない、馴染めないと言って悩むより、努力してもダメならば、次の馴染める集団(社内・社外を問わず)を探せばよいだけです。
でも会社で馴染めないと・・私の人生はつまらない・・という方が居ますが、その方にはこの数字をおしらせします。
1年間は365日で8760時間
年間労働日は245日(年間休日は平均120日)
よって労働時間は(1時間残業の合計9時間として)2205時間(年間の25%)
睡眠時間を8時間とすると、2920時間(年間の33%)
すると労働時間と睡眠時間以外には、3635時間(年間の42%)あります。
この3635時間は年間休日の120日に加えて約30日分ありますが、年間150日相当が自由な時間として空いています。
その時間こそ、あなたが自分のやりたいことを気の合う人と過ごす時間です。
つまり会社に拘束される時間は、年間の25%しかありません。でも多くの人が会社=人生と思う人が多いです。
もちろん会社での仕事は収入を得て、技術を習得するには大切な時間です。しかしたった25%です、と思ったら、いろいろなことが出来そうな気がしませんか?
人間だれでも、人間関係が最大の悩みです。まずはその組織に馴染む努力は必要です。
でも嫌な人が居て、その組織では居心地が悪いのであれば、まずは、その組織外で居心地の良い場所を探せばよいのです。
そのうちに、組織に徐々に馴染むか? 嫌な人が異動するか? 別の組織(転職など)に移るか? など選択肢はたくさんあります。 気楽に自分の居場所を見つけていきましょう。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます
よい一日をお過ごしください。
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