飲み会で定時あがりできるのなら、たまには保育園へのお迎えしてよ!
「定時あがり」の可能性を見つける
「働き方改革」は、これまでの長時間労働の慣行を改善し、私たちがより働きやすい環境を作るためのキーワードです。
私が30年間働いてきた製造業の会社でも、就業規則に厳しく従って働き、残業を抑え、有給休暇を取得し、定時退社日を設けてきました。
これにより、私たちは仕事に集中し、生産性を向上させることが可能になりました。そしてこの労働環境では、定時退社日には一日の効率が非常に高かったです。
また、飲み会や特別な案件がある日は気持ちが高まり、業務効率が向上しました。この「定時退社」の考え方を、私たちの生活にも適用できるのではないかと考えてみました。
無意識の思い込みとその解放
ある時、勉強会の仲間である女性から「定時退社日だと思えば、たまの保育園のお迎えだったらできるはずだよ」と言われたことがありました。私自身、保育園の送り迎えの経験はなかったため、その言葉には「?」と感じました。
その後、共働きの家庭にて保育園への送り迎えの時間制限やその大変さを知る機会がありました。そんなに大変なのかと思いつつ、自分がその立場になったら、お迎えの日を定時退社日と思いながら仕事ができるのだろうか?と自問自答しました。
そして、その答えはほぼ「NO」だろうと思います。でも、なぜなのでしょうか?
飲み会では効率的な仕事ができるのに、お迎えではできないのは何故でしょう?その答えは、お迎えを自分の役割、つまり「自分事」として認識していないからではないでしょうか。
これこそが、自分の中にあるアンコンシャス・バイアス、無意識の思い込みです。「私は手伝うけど、自分が主担当だとは思わない」。その理由こそが、自分の中の偏見となっているのかもしれません。
経験から生まれる多様性への理解
それを機に、私は自分の中にあるアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に気づきました。飲み会のためには働き方を調整することができるのに、保育園のお迎えのためには無理だと思っていた。
その違いは何か。それは、飲み会は「自分事」であると感じていたからだと気づきました。
そして、部下が「お迎えのために帰ります」と言ったときに、その事情を真に理解するためには、自分自身も同じような経験が必要であることを悟りました。
私の場合、子供はもう成人しているので、親からの緊急の連絡などでしょうか・・・。
異なる視点や経験を持つ人々と接することで、新しい価値観に触れ、自分の世界が広がるのです。私たちは多様な立場や視点を持つ人々と共に働く現代社会において、自分のアンコンシャス・バイアスに気づき、それを乗り越えて行くことが求められています。
色々なことを経験し、数をこなすことで慣れていき、その先に多様性が広がっているのではないでしょうか。それこそが、私たちの働き方に新たな風をもたらし、多様性の受け入れを可能にするのです。
私たちは助け合いながら働くことで、より良い職場を築くことができます。
価値観の違いから、上司や部下が無意識に自分の「当たり前」を他者に押し付けていることはありませんか?
これでは、働く環境が窮屈に感じられますよね。それよりも、相互に理解し合い、相手の事情を自分事として理解することができる環境があれば、もっと快適に働けると思いませんか?