女の子のいる場所は やまじえびね著 「ホフステード文化6次元から紐解く」
新聞を読んでいたら、この本(コミック)の広告がありました。
ちょうどジェンダー問題が関心事項となっていること+各国のケースに「インド」が含まれているので、ポチりました。
対象国は、サウジアラビア、モロッコ、インド、日本、アフガニスタンの5か国です。
ジェンダー問題は国々で似ている
ジェンダー問題はいろいろな原因がありますが、この本(コミック)を読んでわかったのは、昔からの考え方:つまり男尊女卑(ざっくりとした言い方ですが)がかなりの影響を与えている、ということです。
結婚に関する条件・男児を生む、生まない等
家を守る・維持するには男児が必要であり、そのために女性は男児を生むことに対して
大きなプレッシャーを感じている。
勉強に対する制限・小賢しい女はとんでもないことをしでかして、 家の名誉を傷つける
世の中にでると、女が男より出来がいいと苦労するのよ 、と書かれているように、男性も、女性も古くからの考え方・因習にとらわれている。
これは「アンコンシャス・バイアス:無意識の偏見・思い込み」によるものであるが、それはその地域・家族など特定の集団内では当たり前の考え方なので、外部から「それってちがうのでは?」「私たちはそうではないですよ」などの指摘が無いと、普段はわからないものであることが多い。
年配者は当時の環境では十分に勉強ができなかったこともあり、現在でも「女性は学ばなくても大丈夫でしょ」と考えている人が世界中にはたくさんいる。
ジェンダーに宗教が関係すると、理解は難しい
対象五か国では、日本以外は宗教が生活と密着している
(逆に日本人が宗教に対して希薄である傾向が強いです)
宗教における男女の考え方の違い、経典の内容等をどう現代として理解と解釈するか?は門外漢の私には理解不十分ですが、それでも宗教関連は、特に教育面では影響が出ます。
最近では、アフガニスタンがタリバン統治になり、女性の権利がかなり制限されています。
今、宗教色の濃い施策は、女性が学ぶことを積極的に推奨はしていないようです。
各国のGender Gap(ジェンダーギャップ)の状況
2022年レポートでは、日本は146か国中116位と低いレベルです。
Gender Gapは4つのカテゴリーをそれぞれの判断基準で評価します。
その4つとは、経済、教育、健康、政治です。
2022年の調査結果では、日本は教育で世界で1番、健康は世界で63位と悪くありません。しかし経済(男女賃金格差等)と政治(女性議員比率、女性元首の有無等)ではとても低いレベルです。
Glbal Gender Gap Report 2022
総合 | 経済 | 教育 | 健康 | 政治 | |
日本 | 116 | 121 | 1 | 63 | 139 |
アフガニスタン | 146 | 146 | 146 | 140 | 107 |
インド | 135 | 143 | 107 | 146 | 48 |
サウジアラビア | 127 | 128 | 93 | 116 | 132 |
モロッコ | 136 | 139 | 114 | 131 | 99 |
日本は幸い、教育は高いレベルですが、その好環境をいかに生かしてジェンダーギャップ解消に向けて対応するか? これが今世界から問われているのでは、と思います。
ジェンダーを含めた異文化対応を学ぶ機会をCQラボは提供しています。
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