フィードバック入門 から学ぶこと
2019年5月28日 Vol.018「フィードバック入門』の読後感想文です。
こんにちは、谷口彰です。
今日は「フィードバック入門」を読みました。
5月16日ブログにてフィードバックについて説明しましたが、その際に参考にした「フィードバック入門 中原淳著 PHP研究所」の読後感想文(兼備忘録)を記します。ご参考にしてください。
この本は部下の指導をどうするか?という基本的は内容を丁寧に説明しています。
特に
・なぜ1980年代は、人材育成について話題がすくなかったのに
1990年代になると急に大きなテーマとしてなってくるのか? の社会構造の変化と
人材育成の変化を明確に説明しています。
・ここでは、昔に比べて今の管理職が「だらしない」「頼りない」のではなく、さまざまな複合要因により人材育成のむつかしさが浮き彫りになっていることがわかります。
では、フィードバックをコアとする人材育成はどうあるべきか?ですが、
『耳の痛いことをしっかりと部下に伝え、彼らの成長を立て直すこと』と定義され
①情報通知:部下のパーフォーマンスに対して、情報・結果を基にしっかりと通知する
②立て直し:部下が自分のパーフォーマンスを振り返り、今後の行動計画の支援を行う事
となっています。
つまり、ガチンコで部下と向かい合い、情報通知と立て直しをセットとして行う事が肝となります。
現在の管理職は、昔と比較すると、管理に加え実務の割合が増え、プレイイングマネージャーの役割を持ち、部下は多様性(価値観の違い、派遣社員、シニア社員、外国人社員)を増し、厳しい指導をすると、ハラスメントと訴えられるリスクを背負い・・という日々ですが、
ポイントは、(上記にあるように)事実に基づき情報を伝え(あなたのパーフォーマンスは不十分である)だから、どうやって高いパフォーマンスを発揮するようにするか?という、一般的ではなき個々に応じた解を一緒に作り上げる、という厄介でありますが、これが真の人材育成という「フィードバック」をすべきです。
私の経験ですが、管理職の仕事の割合は
30%:人材育成(評価、面談等)
30%:社内調整(通常会議、新規施策の部門間調整等)
40%:実務対応(営業、管理など)
と考えており、実際インドでの日々もこの割合で進めています。
つまり、管理職の時間管理がとても重要で、逆に言うと時間管理さえできれば、上記は対応できる、という事になります。
ではどうやって時間を作るのか? ですが、乱暴な言い方をすれば『割り切り』です。
このスタッフに仕事を任せたら、失敗しないだろうか? という心配を横に置いて、まずは任せる。
そして(実は心配なので)しっかりと観察(監視)する。危なければ支援をする、の繰り返しです。でもそれを一人で対応すると自分の仕事が出来なくなるのでこれを複数人の管理職で対応します。
それにより
①自分の時間ができるので、人材育成の時間に使う
②結果的に、部下に仕事を任せると、部下の成長につながる、又は、多少の失敗はあるが、プチ修羅場における部下の対応できる範囲とメンタル(弱気・強気)が分かるので、今後の仕事を与える際の参考となる(昇格する前のシュミレーション的準備)
などもメリットが得られます。
人材育成には、
・ティーチング
・コーチング
・フィードバック
・その他短期セミナー開催 などいろいろあります。ここではどれが良い・悪いを議論しませんが、要は、部下とガチンコで向かい合い、その後のフォローとして部下が成長できる環境をつくりつづける、というセット対応が真の人材育成につながる、と思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。