男性視点から女性にどう対応するか? というテーマ自体が差別でしょ!
2019年8月6日 Vol 051
多様化人財をテーマとすると、女性の進出がテーマとなることが多くなります。
その理由は、男性管理職が、女性社員・女性管理職に慣れてなく、どう対応すればよいのか? に戸惑っているからです。
また世間一般の意見では、会社内には男女差が存在する、と言われているので、実態はどうであれ、女性に大切にしないと、差別していると言われる・・という(少しの恐怖心もあり)心配で男性とは特別対応をしてしまいがちです。
今日のテーマは「女性社員にどのように対応するか?」です
あなたがたは別格です
私が新卒で入社(1983年)した自動車製造業では、その年が大卒女子採用の初年度でした。
今までは、大卒女子は短大卒扱いで、入社時の給与格付けは男性大卒に比べると低かった(ようです)
そして始めての「大卒女子初年度採用組」に対して、おじさん男性管理職は「いままでの女性社員とは違い、お茶くみ・コピーはしなくてよいので、業務に集中してください」と宣言しました。
その結果、前年入社の短大卒相当の大卒女子・同年入社の男性社員から「特別扱いされている女子達」とされ、とても居心地が悪かった、と言っていました。
私は、普通の新入社員として、会議室予約・会議資料のコピーと配布・お客様へのお茶出し(プロジェクト内では男性のみ、私が最年少でしたので)などを新入社員としての仕事をしていましたが、同期の大卒女子に対しては、だれもコピー10部作って配布して、とは誰もいいませんでした。という昔話があります(笑)
男女差別はあるのか?
と書くだけで炎上しそうですが・・
女性は何を比べて差別と言っているのでしょうか?
私の例ですが、ある部門を担当することになり、ある中堅(大卒)女性社員と面談しました。
「私は頑張っても男性社員より低く評価されているので、仕事に対するエネルギーが湧きません」と言われました。
とてもショックでした。初対面の上司に対して「仕事に対するエネルギーが湧きません」って言いますか?
私の基本ポリシーとして「ファイティングポーズと取らない社員とは一緒に働かない」です。人それぞれ得意不得意があるので、担当業務が適任であろうとなかろうと、一生懸命取り掛かる部下は可愛く感じる(成果が悪くても)
逆に私にはこの業務はあっていないので、別の業務にかえてください」と一生懸命さが感じられないと、こちらから一緒に働くエネルギーが失せていきます。
・・と言うことで、私はこの女性とは一緒に働けないな!と思いましたが・・それでは何のためにコーチングを学んだのか・・と思い・・もう少し話をつづけました。
彼女曰く「今までの上司に業務提案しても十分に聴いてもらえなかった・・ 」などなど。
次の日に、過去の業務提案を見せてもらいましたが、正直提案内容はあまりぱっとせず・内容不明確、効果少ない・・」という内容でしたので、赤ペンでもらった資料を真っ赤にして返しました。
その真っ赤な資料を見て、かなりショックだったようですが、初めてダメ出しされて、何が不足しているのが分かり、助かりました、と変な感謝をされました。
その後数回面談をしましたが、彼女の結論として「同時の上司と円滑は人間関係が構築できなかった」ということで、そこから女性差別という言葉はなくなりました。
管理職であれ人間ですから好き・嫌い・世話したい・したくない、という感情は少なかれあります。誰もが100%公平は対応は難しいのが事実ですから。
その後、彼女にはガンガン仕事を依頼しましたが、彼女は(時短なので良く対応できたな)とても高い成果を上げてくれました。今では戦友です。
女性経営者からのアドバイス
歴史的に男女差別はあり、今もその跡が残っています。
ネット検索をしたら、漢字で 家内と主人(家を守る人と家の主)、女医と医者(医者は男性であるべきなので、女医は例外的扱い)
そして、最近は女子力アップセミナーなどがありますが、内容はファッション、料理、お化粧、ハンカチを持つ、冬でもムダ毛を処理する・・って大事ですが、それは個人が考える身だしなみであり、「女子力」という言葉で女子を縛っているように思うのですが・・(炎上しない程度でやめます)
先日、女性経営者・黒沢さんとお話する機会がありました。
黒沢さんは占星学のセミナー・執筆をされていますが、先日男女差の話題となり、黒沢さん曰く
『女性目線で変えた方がいいと思うのは、女性の意識だと思います。
女性として損することだけに目を向けず、女性だから出来ること、女性が絶対男性に勝てると思うことを磨くことも大切だと思います。』
なぜ女性は男性と同じ土俵で戦おうとするのか? 体力的には絶対勝てないから、そこで勝負しても負ける。女性の強み(オモテナシ的な面)、自分の得意分野・又は男性の不得意分野で勝負すれば勝てる。なぜ戦う分野と男性と被せるのか? ということです。
女性経営者視点でとても参考になります。
黒沢さんは、薬剤師の免許を持っておられますが、今は人間関係をいかに円滑にさせるかの視点から占星学を極め、それを今のビジネスにされています。
実は私は黒沢さんから占星学を学び(まだ初心者ですが)部下との人間関係構築のヒントにしています。かなり強力な武器になっています。
黒沢さんのお話を聞いて、私は部下対応に困り、コーチングを学び、社内で部下対応に活用してきました。それがきっかけで今このブログを書いています。世の中にはコーチはたくさん居られますが、サラリーマンをやりつつコーチングを継続している方は、まだまだ少数派です。
自分の得意分野を社内の主流と少しずらすだけで、希少価値が増してきます。
リーダー・経営者の方へのアドバイス
男性も女性も、本人がどれだけ仕事に情熱を持っているのか?いないのか?
体力的には強いのか?弱いのか?
対人関係がスムーズか? 否か?
論理的は資料作りが上手か? 否か?
女性社員がどのくらいのキャパシティをもっているのか?
はっきり言ってすぐには全てが分かりません。
また仕事を通じて部下の自分の隠れたキャラを開花することも多いです。
ですから最初は男女関係なく、仕事を与えて、それから特性を見極めて仕事の内容を変えていく、という男性社員への対応と同じことをすればよいのです。
男性社員でも体力的には弱いが、資料作成はピカ一の部下もいれば、きつい出張を次々とこなす女性社員もいます。
男性、女性と区別(差別ではありません)する前に、個人としての通常対応をすればよい、とお勧めします。でもフォローアップはお忘れなく!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
よい一日をお過ごしください。